自分の影

  札幌の朝。千歳空港のラウンジ。

7日間のセミナーやヒプノセラピーを終えて、空港のひっそりしたラウンジで、朝日を背にした自分自身の影法師に驚く。別に、驚く必要はないのに~。
「この影の実体はなに?」つい思う。
「影をつくっている僕が実体かな?じゃ僕って、何を指すの? 肉体が僕なの?」
肉体・体は、僕のごく一部でしかないのは、誰でも、すぐわかること。

量子物理学を持ち出すまでもなく、僕の実体は、分子でも、原子でもないよね。ましてや、肉体そのものが僕ではない。
「とすると、僕とか私というときの本質・実体は、○□○△なんだなぁ」
なんて、語ってきたセミナーの内容を反芻する。

そういえば、ここへ来るとき、天使のような凄いイケメンに会った❗

札幌駅の「快速エアポート」の列車に乗るべく、下からプラットフォームの階段を見上げていたとき、「お荷物、お手伝いしましょうか」と、さわやかで、軽やかな声。ふり仰ぐとスラリとした、凛々しい青年だ。ピギーケースと重いバッグを持っている僕に爽やかな笑顔を向けていた。
反射的に「あ、いや、大丈夫ですよ❗」と応えていた。青年は、「わかりました、お気をつけて!」と、階段を二段づつ軽やかに、上がって行った。
そのしなやかな後ろ姿を見上げながら、少し、後悔した。
「有難う❗」と言う一言を、なぜ付け加えなかったのかとー

青年は、去ったが、彼の親切・思い遣りの波動は、自分の影法師を見ている僕の心のなかに、ほのぼのとしたなにかとして、今なお、生き続けている。

他者への思いやりとか、感謝し、感動する実体は、なに?

早朝のラウンジ。
実は、見えるものすべては、ある実体のシャドーかもしれない❗

       寝ぼけのむらっち


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