白と黒と気学

まっ白にかすむ中を、千歳空港から札幌に向かう快速のナントカに乗っていると、雪化粧の市街地が、美しく思われる。いや、確かに、幻想的で、美しい!

そういえば、十代のころ、同級生の仲良しのY 君が、ああ、あの娘と手を取り合って、ふかふかの雪のなかで死にたい、と言っていたが。そのYは、リリカルな詩作で、受賞し、ある南の国で、活躍している。

大東隆行 王将社長、猪瀬直樹 東京都知事、徳田虎雄 徳州会元理事長の顔が、雪のなかにうかぶ。 
前日の東京・麻布センターでの気学の勉強会兼忘年会で、NHK関連のTさんから、質問が出て、その解釈で、盛り上がったからである。

今年は、過去の精算、総決算のときであり、棚卸しのときである。

パーテイで、ある詩人を紹介したことのある徳田虎雄氏、その詩人は、背丈も容貌も徳田氏に似ていて、お二人の握手する折りの、おどろいたような双方の微妙な表情が、なんとも言えず印象にのこっていて、私のなかでは、楽しい思い出である。

運命は残酷か、自業自得か。猪瀬直樹 東京都知事の5千万円借用事件をきっかけに、徳田虎雄氏は、苦境に陥る。

八白の徳田氏は、この精算の年に身内の金庫番の某から、うらぎられ、告発された。が、その某氏自身の横領も明るみに出ているようだ。身内は八白であり、裏切りと金銭は、共に七赤の事象である。悪い変化の時機にあった徳田氏で、負の吹き出すときだった。

してみると、徳田虎雄氏は、過去に、七赤、八白、九紫の剋気をおかしていたことが、この事件から、よくわかる。もちろん、剋気があっても、天地に疚(やま)しいことがなければ、無いものは、吹き出しようがない。

また、徳田氏のギランバレー症候群の難病は、気学的に言えば、五黄殺をも冒していたのは間違いない。
徳田氏の類いまれな気力、胆力と行動力に加えた高い能力を、医療分野を越えて、政界にその力を発揮していたなら、政界再編による政治の世界が変わっていたかもしれない。そんな夢をもっていただろうに、幻と消えた。   その野望とバイタリティーとを、日本のために、もっと善なる形で、生かして欲しかったと思う。

一方、猪瀬直樹氏は、九紫火気の人である。今回の件で、折角の業績が、フイになってしまった。

裸の王さま、になってしまったのだろうか。
九紫火気の気位のたかさと知性は、他への、攻撃には、長けているが、守りには、カラキシ弱いのが、特徴である。
モッタイナイと、思うが、自業自得だろう。来春から、徳田氏も猪瀬氏も最悪の苦境のときだ。

猪瀬直樹さんとも、彼の無名時代、ある詩人に紹介されて、仕事の世話をしてくれと依頼されて、猪瀬氏に仕事を紹介したことがあった。
率直にモノをいう青年だという印象が残っている。
来年、最悪のとき。しかし、作家として、今度の事件の裏も表も、書き表して、政界浄化に貢献してほしい。作家として、再生復活をはたせるはずだから。

王将のカリスマ社長 である大東隆行氏は、五黄土気の人。
射殺されたことを、妻の枝美佳から聞いて、びっくりする。
以前から、義父も枝美佳も、大東さんのことは、同じ町内でもあるし、仕事の関係からも、知っていたからである。ああ、なんという不運!
大東隆行氏は、車から降りたところを、右胸に一発の銃弾、左脇腹に2発の銃弾がうちこまれていたと言う。
銃弾は、六白の意味で、胸や脇腹の銃弾の位置からみると、六白、七赤、五黄土気の剋気となる。

 この事件は、七赤の金銭をめぐるか、場合によっては女性が関係しながら、反社会的がグループが闇で動いているのかも知れない。宗教がらみか、ライバルの大きな組織がバックにあることも、気学的には推測される。雪の下のドロドロに似て、闇の深さに、ある戦慄(せんりつ)をおぼえる。

それにしても、五黄土気の大東さんの本命は、争いの九紫火気に乗っていて、月破と言う凶を受け、凶弾と向かい合わせにある。家系のカルマは、ケネディ家に象徴されるように、闇のなかで、様々な表情をして現れてくる。剋気と言うカルマがあれば、悲運もありうるのだろう! 

人間社会の白と黒~雪のしたの黒いドロドロ~雪化粧のしたの地肌は、どんな質なのだろうか。気づかない地肌の手入れこそ、大切なのだろう。

罪と罰~雪の中から、表にのぞいている部分だけにしか、我々の注意は向かないのだろうか。自分の闇には気づかないのだろう。

飛躍するが、この世は、時計の振り子に似ている。右に振れたら、必ず左に振れる。善に振れたら、善に振れ反してくる。古人は、次のように語っているのだがー。

【天道(てんどう)は、復(かえ)すことを、好む】

この言葉を、雪の札幌で、くりかえし噛み締めている。

                                                 雪けむりの街で   むらっち


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